嶋田美子

アーティスト情報

版画家であり、ビジュアルアーティストである嶋田は1959年立川に生まれ、82年にカリフォルニア州スクリップスカレッジを卒業した.1989年、昭和天皇の死に際して、嶋田は第二次世界大戦に関するテーマを探求し始め、日本のメディアによる日本の過去の歴史の「美化」に挑戦した.嶋田の版画とインスタレーション作品は戦争におけるアジアと日本の女性の役割、特に「従軍慰安婦」とされた女性たちと「翼賛」に走った女性の相違を問うものである
1998年以降、嶋田は軍隊と売春の問題をBuBu(旧ダムタイプメンバー)との共同作業により作品化した.これは彼女の出身地であり、かつて米軍基地の町であった立川を背景にした写真とビデオをベースにしたものである.
2004年から10年まではアジア、欧米諸国を巡り、「家族の秘密」を集め、研究し、インスタレーションにするというプロジェクトを行った.
ここ2年ほどは、1969年に設立されたオルタナティブ美術学校である「美学校」の研究をしている.その焦点となるのは、1969年から75年にかけての変革の時代におけるラディカルな美術と政治の交錯である.この研究をもとに、「叛・アカデミー:60年代オルタナティブ美術教育」展をアリス・モード・ロクスビーと共同企画し、この展覧会は2013年11月に英国で開催される.現在「美学校」をテーマにロンドンキングストン大学博士課程在籍中.

1959   東京都立川市に生まれる
1982   米国カリフォルニア州スクリップスカレッジ卒業
1994  キュンストラ-ハウスベタニエン(ベルリン)レジデントアーティスト
1995  ベルリン市女性芸術家プログラム助成金取得
1998-99 ACC(Asian Cultural Council)の助成を得てニューヨークPS1に滞在
2006 デンマーク文化庁DIVAプログラム招聘によりコペンハーゲン滞在
2006−7 日本財団APIフェローシップを得てマニラ,チェンマイ,ジョグジャカルタに滞在
2008 笹川スカンジナビア財団,デンマーク文化庁の助成を得てコペンハーゲン,国立美術/工芸ワークショップにて滞在制作
2008−10 ブリティッシュカウンシルPM2プログラムによりロンドンに滞在

主なグループ展

1995     Age of Anxiety, パワープラント、トロント
1996   ジェンダー、記憶の淵から、東京都立写真美術館、東京
1997     Lord of the Rim-in herself, for herself, 新荘藝術文化中心、台湾
     しなやかな共生、水戸芸術館、水戸
1999 Windows-inside, outside, 光州市立美術館、光州
2000    Dark Mirrors from Japan, デアぺル ファウンデーション、アムステルダム
     Yume no Ato, ハウスアムヴァルドゼ-、ベルリン、クンストハレ バーデンバーデン
Spirits、シアターワークスとのコラボレーション,戦争記念館、シンガポール
2001 Sex and Consumerism, ブライトン大学、アベリストウィスアートセンター、その他英国
2002     There,  光州ビエンナーレプロジェクト2、光州
     East Asian Women and Herstories, 国立女性センター、ソウル
     Attitude 2002, 熊本市立現代美術館
2003  Seoul-Asia Art Now、マロニエアートセンター、ソウル
          City-net Asia, ソウル市立美術館、ソウル
2004     Borderline Cases, A.R.T, 東京
2005 愛と孤独、そして笑い, 東京都現代美術館、東京
Fantastic Asia,Sungkok Art Museum,ソウル
2006 Mapping the Body, NRLA Festival,トラムウェイ,グラスゴー
Sex Arbeit, NGBK,ベルリン
2007 Felt Experience,カタリスト・アーツ、ベルファスト、北アイルランド
Doll House, 徐匯芸術館、上海
2009 The 10th OPEN performance festival, 798艺术区七星中街OPEN实现当代艺术中心、北京
2010 Louder than Bombs スタンレーピッカーギャラリー、ロンドン
2011 Art of Intervention,京都精華大学ギャラリーフロール、京都アートセンター
2012 Art, Performance and Activism in Contemporary Japan パンプハウス、ロンドン

主な個展

1995  個展、オオタファインアーツ(96,98,02)
個展、キュンストラーハウス、ベタニエン、ベルリン
1996  慶応義塾大学アートセンター、東京       
1997     ヒラヤギャラリー、マニラ
         ジョンバッテンギャラリー、香港
    Aスペースギャラリー、トロント    
2000     京都精華大学ギャラリーフロール、京都
2001     センター A, アジア現代美術センター、バンクーバー
2006-2010   Bones in Tansu – Family Secrets,フィリピン大学(マニラ)、チェンマイ大学美術館(チェンマイ),チェメティアートハウス(ジョグジャカルタ),ギャラリー・クリスティーナ・ウィルソン(コペンハーゲン)、スタンレーピッカーギャラリー(ロンドン)、ザ・プリント・スタジオ(ハミルトン、カナダ)

パブリックコレクション

ニューヨークパブリックライブラリー、ニューヨーク市立大学、東京都写真美術館
慶応義塾大学アートセンター、京都精華大学